都立科学技術高等学校にて、『楽しくて役立つ、デザインの話』という講座を行いました

2012.12.27

皆様こんにちは、アートディレクター松岡です。
先日12月19~21日の3日間、私は都立科学技術高校で『楽しくて役立つ、デザインの話』という講座を行わせていただきました!

高校?そう、高校です!

講座を受けてくださったのは…もちろん高校1~3年生の生徒さんたちです。

都立科学技術高校は、年に2回、短期集中講座という授業を設けていて、それぞれの先生たちが生徒さんたちの『わくわく』を広げるために多種多様な講座を企画します。素晴らしい高校ですよね!!

私は、数年前から教育というものに意識を向けていました。社内や社会人の方に向けたセミナーだけではなく、学生さんに対してもお伝えしたいと思っていたのです。そんな中、とある機会にこの科学技術高校の小坂先生とお会いすることができ、私が学生さん向けに行いたいと思っている内容をお話させていただいたところ、その場でこの短期集中講座のお話をくださったのです。

お願いします!と即答でした。

講座は12月19日~21日の10:30~12:00。生徒さんは18名。この18名は講座に応募してくれた生徒さんの中から選ばれた18名です。これを最大限に活かせる内容を考えました、「よし、チームでクリスマスカードを作ろう!」

元々の流れのアイディアは、『デザインのわかりやすい部分の簡単な使い方を知る、手を動かして何かの目的のもとに何かをデザインする、プレゼンする、それが評価され自分の強みや特長を知る、デザインへのさらなる興味を持つ』というものでしたので、それに沿って『何かの目的』→『よりたくさんの人を自分たちのクリスマスパーティに呼び込む』、『何かを作る』→『パーティへお誘いするためのクリスマスカードを作る』、『評価される』→『講座に参加した全員からコメントと投票数にて評価され、優勝を目指す』というように部分的にアレンジをしました。

1日目は座学と明日のグループワークの簡単な説明です。実際デザインする時に役立つ、視覚的で基本的な要素の特徴や面白さ、本当の要素の『目立たせ方』など、出来るだけ本では得られないような、『役立つ知識』をお伝えしました。

2日目からはグループワークがスタート。

3名ずつ6チームに分かれて、まずは話し合いです。どんなクリスマスパーティならみんな来たいと思ってくれるか?から、カードデザインのプラン、クリスマスカード作りの役割分担まで。なにせ90分しかありませんから、頭を振り絞って考えないと案は出ないしまとまらない!私は手作業用の素材を用意していきましたが、決して潤沢にではありませんので、実際手に入る素材と道具を見ながら、このプランでいけるのか、この時間内に終わるのかを素早く考えないといけません。

その次はPCや手で実際のカードを作る作業です。PCではWebでイラストを検索したり、Adobe Illustratorを使ったりというように、6チーム中3チームがPCを使用していました。明日にはプレゼンが控えていますから、誰が何をどう説明するかの準備も同時に進めます。

皆さんものすごい集中力で作品を作り上げ、あっという間の90分と、3日目の開始15分作業時間をプラスして全チームが完成しました。

3日目、プレゼンをしていざ投票です。投票はチームではなく個人として、どのパーティに行きたいと思うか?と、どのチームのカードが魅力的か?を元に、総合的に『自分が、どのチームの成果物が良く、どの部分が良いと思うか』を判断基準に個人個人で投票をしていただきました!

結果、『和クリスマス』チームが優勝しました。作品は、こちらです↓

↑悪そうなサンタでしょう~?サンタクロースならぬ、『サタンクロース』なんだそうです。勝因は総合的なクオリティの高さだと私は思います。『和』で『巻物』というクリスマスらしからぬ意外さで興味が惹かれ、サタンクロースの悪そうな顔と『くりすますぱ~ち~』というクスッと笑える絶妙なバランスのジョークで好感度UP。情報を出す順番も楽しくわかりやすく、グラデーションをかけたり柄(モチーフ)を配置したことでビジュアル的にも美しい。パーティの内容自体はよく見てみると普通だけれども、どこか普通と違いそうな感じが演出されている。このチームの獲得票は6標で、あと5票が2チームいたので接戦でしたが、見事頭ひとつ抜けて優勝でした。

惜しくも優勝は逃しましたが、その他のチームも全て魅力的な作品でした!全チーム分の作品を挙げさせていただきますのでぜひご覧ください!↓

↑主催者所有のクルーザーでのパーティがナイスアイディアなこちらのチームは、なかなか案がまとまらなかったけれども驚異的なスピードで追い上げここまで作り上げました。PCでの作業と手作業が上手く組み合わさっています。画像では伝わりませんが、プレゼンでは指し棒を上手く使いレイアウトにそって上から順に情報を説明しており、上手でした。

↑女の子が2人いるこちらのチームは、かわいらしいカードの飾り付けが見た人に響きました。ベルやリボンなど、素材を上手に使っています。パーティの最後には素敵なサプライズが!というメッセージの終わり方もそそられるものがあります。鹿鳴館は頭にふと浮かんできた場所なのだそうです。5票獲得で同立2位でした。

↑見た目が美しくなるようにと意外性のあるパステルカラーを選んだこちらのチームは、カードがそのままビンゴゲームのカードになるという実用性が好評でした。リボンのかけられた風の箱にカードが巻いた状態で入っているのですが、空ける楽しみがあるところもポイントですね。箱というアイディアも斬新でした。

↑こちらのチームは、パーティ参加者に軍資金100万円が渡され、勝ち残った一人が何でも願いが叶う真のサンタになれるというサバイバルなクリスマスパーティを企画しました。企画の面白さと、6チームで唯一カードを折りも丸めもしなかったところがぱっと見でわかるという点が評価を得ていました。よく見ると可愛いサンタの袋からは血液が流れているという…

↑宇宙というパーティ会場を選んだこのチームは、時間がないため3人がそれぞれ別々の面を作り、最終的に合体するという荒技をやってのけました。5票獲得で同立2位だったのですが、この宇宙という場所と、裏まで作ったこだわり、そして持ち運びやすいようにとPASMOと同じ大きさにしたという点が好評でした。

3日目の最後では、少し私から皆さんにお話させていただいて、アンケートを書いていただきました。『この講座は楽しかったですか?』という設問では18人全員が『はい』と言ってくださいました。それだけでなく、とても深い考察やデザインへのさらなる興味を伝えてくださる声もありました。アンケートでのご質問やさらに知りたいことへは、書面上でフィードバックさせていただきましたが、それも喜んでいただけたようです。

ところで、なぜチームにしたのか?について。それは、講座を受けてくださった生徒さんは実感してくださったと思いますが、90分という短い時間中にカードを本気で『デザインする』には、チームメンバーの力がどうしても必要だと思ったからです。それに、頭では誰しもがチームは重要だとわかっています。しかし、実際その大切さは実感しなければ本当に理解できたとは言えないと思うのです。その『理解』を少しでも助けることができるように、というのがチーム戦にしたねらいでした。

では、なぜ『優勝』を設定したのか?それは、できるかぎりデザインの現場に状況を近づけたいと思ったからです。限られた環境の中、『勝ちたい!』という思いの生み出す爆発力が人を急激に成長させることを、私自身実感しているからです。

そして生徒さん自身が後々振り返った時、あのとき初めてのチームであそこまで頑張れたんだからまた頑張れる、と思えるようにしたいなと思いました。

1日目の講義では、皆さんに対してまず問いかけました。「デザインとは何か?」そして3日目の最後、このようにもお伝えしました。「デザインとは何か、ということに対して、世の中の書籍やWeb上にはあらゆる情報が載っています。私自身の考えもあります。しかし私は、あなた自身の頭で導きだした答えがあなたの正解だと思うのです。だからデザインに対して興味があれば、ふとしたときにデザインとは何か?と松岡が問いかけていたことを思い出し、考えてみてください」

私はこのように思っています。絶対的なものなど何もない私たちの世界で、私たちが強くあるためには、私たちが私たち自身の頭で考え自分なりの正解を導き、それに従って生きることが大切だと。もちろん、全体の中の自分、ということを意識しながら。

そしてこうも思っています、特にデザイナーにとっては、『デザインとは何か?』という問いかけに何と答えを出すかということは、とても大きな意味があると。ひょっとすると、その人の在り方を決定づけるとてもとても重要なことなのではないかとさえ思います。例えデザイナーではない人も、『デザインとは何か?』という視点を持つことはとても意味があると思います。なぜなら、私たちでつくる必要があるものすべては、私たち自身がデザインするのですから。

初めての高校生さんへ向けての講座でしたが、教わるのではなく学ぶ姿勢の彼らに、私も大いに学ばせていただきました。また機会があれば、皆さんにまたお会いしたいなと、心から思っています。

また、もし今回の講座に関してご興味を持ってくださる方がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にフルブライト・松岡までご連絡ください。

実際のアンケートや実物の作品をご覧いただければ、生徒さんが感じた楽しさやデザインへの興味の広がりを感じていただけると思います。生徒さんの将来の夢の選択肢を広げるために、たとえデザイナーにならなくとも、いずれ何らか『デザイン』することがほとんどの現代の基礎知識として、このような講座を取り入れても良いんじゃないかとお思いになられましたら、ぜひお気軽にご相談くださいませ。

今回は高校生さんへ向けた講座でしたが、企業様向けにも十分アレンジ可能な内容ですので、ご要望に合わせた内容の講座をご提案させていただくことができます。新人研修や社内勉強会などにはぴったりの内容と思いますので、ご検討くださいましたら幸いです。

お問い合わせ先はこちら→ http://www.froubright.co.jp/contact/

予想はしていましたが、ずいぶんと長くなってしまいました!

割とサラッとクールな弊社のブログにおいて、異例の長文&ほとばしる情熱といった感じの内容でしたが、ムンムンの熱気にさらされながら最後までお読みくださった方々、ありがとうございました。いかがでしたでしょうか。

…さて気づけば、こちらで今年最後の投稿になります。

本年も様々なプロジェクトを通じてたくさんの方々にお会いすることができました。プロジェクトをひとつひとつ振り返れば、皆様に支えられてフルブライトが成り立っていることをひしひしと感じます。

皆様、本年は本当にありがとうございました。

来年も、フルブライト社員一同さらに躍進し、皆様のWeb戦略のお手伝いをさせていただければと存じます。
どうぞよろしくお願い申し上げます。

ではまた、いずれ。松岡でした!

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